グアテマラコーヒー 特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を解説
3000m級の山々が連なる山岳地帯で栽培されるコーヒー豆は驚くべき品質と味わいを感じることができます。中でも「ウェウェテナンゴ」と「アンティグア」は数多くのスペシャルティコーヒーがあるので必ず試してほしいコーヒーです。そんなグアテマラコーヒーの特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を詳しく解説していきます。
基本情報 | |
---|---|
国名 | グアテマラ共和国(中央アメリカ) Republic of Guatemala |
人口 | 1791万5567人(※1) |
面積 | 10.9万平方キロメートル |
首都 | グアテマラ市 |
コーヒー生産量 | 350万袋(※2) |
参考:(※1 United Nations World Population Prospects 2019より)
(※2 全日本コーヒー協会 ICO統計より)
グアテマラコーヒーの特徴 おすすめ焙煎度は?
淹れたときに感じる味や香り、生豆の特徴やおすすめの焙煎度などを解説します。
特徴
酸味と香りが非常に豊かで焙煎すると豊かな風味や奥行きのある味わいが楽しめます。
甘味が強い、フルーティー、チョコレートのようなコクなどフレーバーの幅が広い豆が多くあります。
おすすめ焙煎度
豊かな風味を楽しみたい 中煎り~中深煎り
香りや甘味を感じながらコーヒーを楽しむ 中煎り
非常に硬く大粒な豆が特徴です。味に厚みや深みを感じられます。
焙煎について 世界には数多くのコーヒー豆が存在し、品種や生産国による精製方法、酸味や苦み、豆の大きさ、硬さなど様々な特徴があります。そして、そのコーヒー豆のポテンシャルを引き出すためには、適切な焙煎度(煎り止め)が必要になってきます。 […]
栽培に適した環境が世界最高峰のコーヒー豆を生産する 現在に至るまでの歴史を解説
マヤ文明の古代遺跡や住みやすい気候で人気のグアテマラですが、特にコーヒーは有名でおいしいイメージがあります。
グアテマラコーヒーの歴史
グアテマラに初めてコーヒーが持ち込まれたのは1750年ごろと言われています。
しかし1747年には既に栽培されていたという話もあります。
1845年政府がコーヒー栽培促進委員会を設置し、価格や品質の取り決めを設定しコーヒー産業の振興に努めていきました。
フスト・ルフィノ・バリオス」が1871年に政権を握るとコーヒーを経済の中心に据えました。
その後、国によって先住民の土地が奪われ大規模なコーヒー農園が作られました。この取り組みは成果を上げ1880年にはコーヒーがグアテマラの輸出の約90%を占めるまでに成長しました。
1960年から1996年まで内戦が起こり、貧困や飢餓、先住民に対する人種差別が今でも残っています。
21世紀初めにコーヒー生産のピークを迎えますが2001年のコーヒー危機以降は生産者のコーヒー離れが起こりマカダミアナッツやアボカドの栽培に転じていきました。
グアテマラ豆の格付け(グレード)
等級 | 名称 | 略称 | 標高 |
---|---|---|---|
1 | ストリクトリー・ハード・ビーン | SHB | 4500フィート~ |
2 | ハード・ビーン | HB | 4000~4500フィート |
3 | セミ・ハード・ビーン | SH | 3500~4000フィート |
4 | エクストラ・プライム・ウォッシュト | EPW | 3000~3500フィート |
5 | プライム・ウォッシュト | PW | 2500~3000フィート |
6 | エクストラ・グッド・ウォッシュト | EGW | 2000~2500フィート |
7 | グッド・ウォッシュト | GW | ~2000フィート |
グアテマラ豆の格付けは標高が基準になります。高地になるほど昼夜の寒暖差が激しく、硬く味の詰まった豆が取れるからです。
最高級の豆は4500フィート(約1370m)以上で栽培されたものです。
トレーサビリティ
農園や農協、生産者団体まで生産履歴をさかのぼることが可能です。
トレーサビリティの歴史も長くウェットミルを完備し、自分たちで精製を行っている生産者が多いので長きにわたって高品質なコーヒーを生産しています。
気になる生産地域をチェック!
雨季と乾季があり、現地では雨季を冬、乾季を夏と呼んでいます。内陸の標高1500~2000mの高原地帯は温暖で過ごしやすい気候ですが、他は年間を通じて暑い日が続きます。
主な生産情報と品種
生産地域を明確にし、地域ごとのコーヒーを徹底的に特徴づけて市場に出すことに成功しています。
コバン
標高:1300~1500m
収穫期:12月~3月 品種:ブルボン、マラゴジッペ、カトゥアイ
豊かな熱帯雨林を育む気候で非常に雨量が多く、コーヒーの乾燥が難しい地域。ややへき地にあるため輸送コストが高くつくが素晴らしいコーヒーを生産している地域になります。
ウェウェテナンゴ
標高:1500~2000m
収穫期:1月~4月 品種:ブルボン、カトゥアイ、カトゥーラ
グアテマラの有名な生産地域の一つです。標高がもっとも高い地域でコーヒー栽培に非常に適しています。ここでは驚くほど素晴らしいコーヒーを生産しています。
アンティグア
標高:1500~1700m
収穫期:1月~3月 品種:ブルボン、カトゥアイ、カトゥーラ
世界的にも良く知られるコーヒー生産地の一つです。あまりにも人気があるため偽装表示されたコーヒーが出回るほどです。明確なトレーサビリティを持つアンティグア産コーヒーは品質が素晴らしく是非とも飲んで欲しいコーヒーでもあります。
まとめ
グアテマラコーヒーの解説は以上です。参考になったでしょうか?
世界には様々なコーヒーがあり、その産地独特の豆が多数あります。気になったら試してみて下さい。下記に生豆や味の特徴・おすすめ焙煎度・その他情報をまとめました。
酸味と香りが非常に豊かで焙煎後は奥行きのある味わいが楽しめます。
高地での栽培なので大粒で硬く焙煎しにくい豆が特徴です。
豊かな風味を楽しみたい 中煎り~中深煎り
香りや甘味を感じながらコーヒーを楽しむ 中煎り
SHB HB SH EPW PW EGW GW
格付けは標高が基準です。高地になるほど昼夜の寒暖差が激しく、硬く味の詰まった豆が取れます。
農園や農協、生産者団体まで生産履歴をさかのぼることが可能です。
ウェウェテナンゴ 標高がもっとも高くコーヒー栽培に非常に適した地域です。驚くほど素晴らしいコーヒーを生産しています。
アンティグア 世界的にも良く知られるコーヒー生産地です。明確なトレーサビリティを持つアンティグア産コーヒーは特に品質が素晴らしいコーヒーです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。