【ブルンジコーヒー】特徴とおすすめ焙煎度 今も受け継がれる多彩な個性と高品質コーヒー

ブルンジコーヒー 特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を解説

コーヒー栽培に力を入れているブルンジ、多彩な個性を持つ高品質なコーヒーは業界内でも注目を集めています。

国の経済をコーヒーで支えている、そんなブルンジコーヒーの特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を詳しく解説していきます。

基本情報
国名ブルンジ共和国(地域)
Republic of Burundi
人口1189万781人(※1)
面積2.8万平方キロメートル
首都ブジュンブラ(政治機能所在地はギテガ)
コーヒー生産量26万袋(※2)

参考:(※1 United Nations World Population Prospects 2019より)

(※2 全日本コーヒー協会 ICO統計より)


ブルンジコーヒーの特徴 おすすめ焙煎度は?

淹れたときに感じる味や香り、生豆の特徴やおすすめの焙煎度などを解説します。

特徴

ベリーを感じさせる複雑なフレーバーで、ジューシーな口当たりが特徴です。

甘い柑橘系やチョコレート、ナッツ系など多彩な個性を持ったコーヒーが多くあります。


おすすめ焙煎度

ジューシーで華やかな香りを楽しみたい   中煎り

濃厚な甘さとチョコレート系の風味を楽しみたい   中深煎り~深煎り

焙煎度によって様々な味を引き出せます。自家焙煎がとても楽しくできます。

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コーヒー豆の焙煎度 基礎知識

現在に至るまでの歴史を解説

難民も多く国内情勢は不安定ですが、コーヒー産業を中心に立て直しを図っています。

ブルンジコーヒーの歴史

初めてコーヒーが持ち込まれたのは1920年代で、当時はベルギーの植民地でした。

1933年、全ての農民が最低50本のコーヒーノキを栽培させられたことがありました。


1962年に独立を果たし、コーヒー生産は民営化されました。

その後、コーヒー栽培は順調に成長していきました。しかし1993年の内戦でコーヒーの生産量は激減しました。現在もピーク時の水準には戻っていません。


近年は生産者による組織化が進んでいて、各地域にウォッシングステーションを作り活動を続けています。

国内には約160か所のウォッシングステーションがあり、約3分の2は政府が所有しています。処理場は「SOGESTAL(ソゲスタル)」と呼ばれ、管理団体によって運営されています。ソゲスタルはインフラ整備も進めていて、それによりコーヒーの品質も向上しています。


ブルンジの課題

ブルンジの気候や標高はコーヒー栽培に適していますが、内陸地なので輸出問題が大きく課題になっています。

また、「ポテト臭」という異臭も課題として残っています。

ポテト臭(ポテトフレーバー)とは

コーヒーから出る異臭の1つです。生のジャガイモの断面のような臭いがします。

見た目での判別は不可能で、焙煎して挽いて飲んでみるまでわかりません。

はっきり分かっていませんが、「Antestiopsis(アンテスティア)」というカメムシの一種が原因と考えられています。

Antestiopsis(アンテスティア)の写真

By Kaldari – Own work, CC0, Link

このカメムシがコーヒーチェリーを刺して果汁を吸います。刺した傷口からバクテリアが侵入し、ポテト臭が生まれるそうです。

数は多くありませんが、1粒でも混じると強烈な異臭を感じます。万が一、臭いを感じたら再び淹れ直してください。


ブルンジ豆の格付け(グレード)

等級名称豆の大きさスクリーンサイズ
AA176.75mm~
166.35mm~
155.95mm~

豆のサイズが大きいほど等級は高くなります。

精製方法も重要なポイントです。

精製方法表記
フリーウォッシュド(完全水洗)FW
セミウォッシュド(半水洗)SW

トレーサビリティ

以前までは各地域の処理場にすべて集められ、混ぜられ処理されていたのでウォッシングステーションまでしか遡れませんでした。しかし、2008年にスペシャリティコーヒー分野に参入し、トレーサビリティの高い商品が多くなってきました。

国内のコーヒー品評会も開催し、品質のランク分けをしてオークションにかけるなどの取り組みも行っています。

コーヒーの花

気になる生産地域をチェック!

気候は熱帯に位置しますが、国土の大部分が標高の高い高原地帯のため気温は比較的涼しく過ごしやすくなります。

主な生産情報と品種

国内にはウォッシングステーションが160か所点在し、専用のタンクを使いコーヒーを水洗いしています。農園はウォッシングステーション周辺に集中しています。

ムミルワ

標高:平均1400m

収穫期:4月~7月 品種:ブルボン、ジャクソン、ミビリジ

ブルンジ最大の都市「ブジュンブラ」西部にあります。標高が高くコーヒーの栽培に適した地区です。


キリミロ

標高:平均1450m

収穫期:4月~7月 品種:ブルボン、ジャクソン、ミビリジ

国土中央の「ギテカ」にあり、ブルンジで最も標高の高いSOGESTAL(ソゲスタル)と呼ばれるウォッシングステーションがあります。標高が高く、非常にきれいな水を使うことができるので、伝統的なブルンジスタイルの二重発酵コーヒー処理に役立っています。


カヤンザ

標高:平均1800m

収穫期:4月~7月 品種:ブルボン、ジャクソン、ミビリジ

ルワンダ国境に近い北部に位置します。非常に質の良いコーヒーが脈々と受け継がれている地域です。


ンゴジ

標高:平均1650m

収穫期:4月~7月 品種:ブルボン、ジャクソン、ミビリジ

最もコーヒー生産が盛んな地域で、国内のウォッシングステーション約4分の1があります。高品質なコーヒーが生産される地域です。


まとめ

ブルンジコーヒーの解説は以上です。参考になったでしょうか?
世界には様々なコーヒーがあり、その産地独特の豆が多数あります。気になったら試してみて下さい。下記に生豆や味の特徴・おすすめ焙煎度・その他情報をまとめました。

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【ブルンジコーヒー】特徴・おすすめ焙煎度・その他情報

味の特徴

ベリー系のフレーバーで、ジューシーな口当たりが特徴です。

柑橘系やチョコレート、ナッツなど多彩な個性を持つコーヒーです。


おすすめ焙煎度

ジューシーで華やかな香りを楽しみたい 中煎り

濃厚な甘さ、チョコレート系の風味を楽しみたい 中深煎り~深煎り


豆の格付け(グレード)

AA

フリーウォッシュド(FW) セミウォッシュド(SW)


トレーサビリティ

以前は各地域のウォッシングステーションまでしか遡れませんでした。
現在はトレーサビリティの高い商品が多くなってきており、国内でもコーヒー品評会を開催しています。


注目の生産地域

カヤンザ 非常に質の良いコーヒーが脈々と受け継がれている地域です。

ンゴジ コーヒー生産が盛んな地域で、高品質なコーヒーが生産される地域です。

キリミロ 国内で最も標高が高く、非常にきれいな水を使うことができる地域です。伝統的な精製方法を行っています。

ムミルワ 標高が高くコーヒーの栽培に適した地区です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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