マラウイコーヒー 特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を解説
世界最貧国の一つで、現在もインフラが進んでおらず健康面でも深刻な状況が続いている国です。主要産業は農業で、幅広い品種のコーヒーを生産しているマラウイコーヒーの特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を詳しく解説していきます。
基本情報 | |
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国名 | マラウイ共和国(アフリカ) Republic of Malawi |
人口 | 1912万9955人(※1) |
面積 | 11.8万平方キロメートル |
首都 | リロングウェ |
コーヒー生産量 | 約2万袋(※2) |
参考:(※1 United Nations World Population Prospects 2019より)
(※2 全日本コーヒー協会 ICO統計より)
マラウイコーヒーの特徴 おすすめ焙煎度は?
淹れたときに感じる味や香り、生豆の特徴やおすすめの焙煎度などを解説します。
特徴
日本人好みの適度な苦み、まろやかなコクが特徴です。
アフリカ特有のフルーティーな味わいも感じることができます。
おすすめ焙煎度
まろやかな舌ざわりとコクを楽しみたい 中煎り~深煎り
日本人好みの、まろやかなコクや味の厚みを楽しみたい 深煎り
中煎りから深煎りでまろやかさをキープしつつ、コクを十分に引き出すことができます。
焙煎について 世界には数多くのコーヒー豆が存在し、品種や生産国による精製方法、酸味や苦み、豆の大きさ、硬さなど様々な特徴があります。そして、そのコーヒー豆のポテンシャルを引き出すためには、適切な焙煎度(煎り止め)が必要になってきます。 […]
温かい心を持つ小さな国 現在に至るまでの歴史を解説
アフリカでは独立以降、戦争や内戦を経験していない数少ない国です。
「アフリカの温かい心(The Warm Heart of Africa)」という別称を持っています。
マラウイコーヒーの歴史
初めてコーヒーが伝わったのは19世紀後半にイギリス宣教師「ジョン・ブキャナン」が、エディンバラ植物園からコーヒーの木を持ち込んだと伝えられています。
持ち込んだ木は、マラウイ南部のブランタイル地域植えられました。
そこから成長を続け、1900年には年間生産量1000トンに達しました。
しかし土壌の管理が悪く、害虫や病気が発生し衰退していきました。
当初マラウイはイギリスの植民地でした。1946年に農業協同組合を発足する動きがみられると、1950年代ではコーヒー生産も急増し、かつての輝きを取り戻していきました。
しかし1971年に政治の介入によりすべての農業協同組合が解体してしまいました。その後1990年代のコーヒー生産量は7000トンに達しましたが生産量は徐々に減り、現在に至ります。
マラウイでは幅広い品種のコーヒー豆が栽培されており、有名な「ゲイシャ種」も栽培されています。
大半が「ゲイシャ」と「カティモール」を占め、ほかにも「アガロ」「ムンド・ノーボ」「ブルボン」「ブルーマウンテン」も一部で作られています。
また、スペシャリティコーヒー産業の活性化を狙い「SL28」の栽培も進められています。
マラウイ豆の格付け(グレード)
等級 | 名称 | 豆の大きさ |
---|---|---|
1 | AAA | スクリーンサイズ19(7.54mm~) |
2 | AA | スクリーンサイズ18(7.14mm~) |
3 | AB | スクリーンサイズ16(6.35mm~) |
以前は品質をあまり重視せず、格付けは「グレード1」か「グレード2」しか存在しませんでした。最近は大きさで分ける「AA式」のシステムに移行されていて品質も向上しています。
トレーサビリティ
マラウイのトレーサビリティは優秀で、農園や生産者団体まで遡ることが可能になっています。しかもその品質は素晴らしいコーヒーです。
気になる生産地域をチェック!
熱帯サバンナ気候帯に属しており、中北部のマラウイ湖周辺の地域と南部での気候はかなり違ってきます。年間の気候としては最も暑い乾季は9月~11月で平均最高気温は29度。温暖な雨季は11月~4月で平均最高気温は29度。小乾季5月~8月の気温は平均22度になります。
主な生産情報と品種
地域別で目立つ個性は見られませんが、最高級コーヒー豆を生産する地域は存在しています。
チティパ
標高:1700~2000m
収穫期:4月~9月 品種:ゲイシャ、カティモール、アガロ、ムンド・ノーボ、カトゥーラ
国内最高級コーヒーの生産地です。一定の雨と安定した気候に恵まれています。
リビングストニア
標高:1700~2000m
収穫期:6月~10月 品種:ゲイシャ、カティモール、アガロ、ムンド・ノーボ
ほのかな花の香りと、甘さが感じられる上品なコーヒーを生産する地域です。
ンカタベイ高原
標高:1000~2000m
収穫期:4月~9月 品種:ゲイシャ、カティモール、アガロ、ムンド・ノーボ、カトゥーラ
気温が高く、雨量が多い環境です。エチオピアのコーヒーによく似た味わいのある豆を手に入れることができます。
まとめ
マラウイコーヒーの解説は以上です。参考になったでしょうか?
世界には様々なコーヒーがあり、その産地独特の豆が多数あります。気になったら試してみて下さい。下記に生豆や味の特徴・おすすめ焙煎度・その他情報をまとめました。
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日本人好みの適度な苦み、まろやかなコクが特徴です。
アフリカらしいフルーティーな味わいも感じることができます。
まろやかな舌ざわりとコクを楽しみたい 中煎り~深煎り
日本人好みのコクや味の厚みを楽しみたい 深煎り
AAA AA AB
農園や生産者団体まで遡ることが可能で、品質も素晴らしいコーヒーです。
チティパ 国内最高級コーヒーの生産地です。
リビングストニア ほのかな花の香りと、甘さが感じられる地域です。
ンカタベイ高原 エチオピアのコーヒーに似た豆を生産する地域です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。