【ペルーコーヒー】特徴とおすすめ焙煎度 有機栽培が盛んな国 フェアトレード認証豆が自慢

ペルーコーヒー 特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を解説

南米人気の観光地のペルーは、世界遺産「マチュピチュ」や「ナスカ地上絵」をはじめとした古代遺跡の宝庫です。グルメ大国としても有名でコーヒー産業も盛んに行われています。

ペルーコーヒーの特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を詳しく解説していきます。

基本情報
国名ペルー共和国(南アメリカ)
Republic of Peru
人口3297万1846人(※1)
面積約129万平方キロメートル
首都リマ
コーヒー生産量38万袋(※2)

参考:(※1 United Nations World Population Prospects 2019より)

(※2 全日本コーヒー協会 ICO統計より)


ペルーコーヒーの特徴 おすすめ焙煎度は?

淹れたときに感じる味や香り、生豆の特徴やおすすめの焙煎度などを解説します。

特徴

酸味が控えめで雑味も少ない味わいが特徴です。やや苦みが強めに出ます。

クセがなく雑味もないバランスの良さがウリですが、突出した特徴があまり感じにくいコーヒーでもあります。


おすすめ焙煎度

苦みと甘さのバランスが良くスッキリな味わいを楽しみたい   深煎り

焙煎度によって味わいが変わるので、好みによって様々な違いを楽しむことができます。

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コーヒー豆の焙煎度 基礎知識

現在に至るまでの歴史を解説

南米で3番目に大きな国土を持つ国です。

古代文明が栄えていて、16世紀までは世界最大の帝国「インカ帝国」が繁栄していました。

ペルーコーヒーの歴史

1740年頃にコーヒーはペルーに初めて持ち込まれました。

コーヒー栽培に適した気候で生産されたコーヒーは、当時すべて国内で消費されていました。

1887年に初めてコーヒーの輸出がされました。


1821年にスペインから独立を宣言し、1824年に独立を果たしました。


1970年代にコーヒー産業が国からの支援を打ち切られると、コーヒーの品質が落ちてしまいました。

またペルー共産党(センデロ・ルミノソ)によるテロ活動でペルーの農民は農園から追い出される事態になってしまいました。


徐々にコーヒー農園が増え続け、世界でもトップクラスのコーヒー生産国になりました。

インフラ整備も進んでいて、ウォッシングステーションも数は少ないですが稼働しています。しかし、農園に近いウォッシングステーションが少ないので処理するまでの時間が多くかかっている課題があります。


国内には10万を超える小規模農家がありますが、その内4分の1が組合に加入しておりフェアトレード認証がされています。


ペルー豆の格付け(グレード)

等級略称名称機械の使用と欠点豆の数(300g中)
ESHPElectronic Sorted & Hand Picked
エレクトロニック ソーテッド& ハンドピックト
機械式選別機と電子式選別機を実施。
更にハンドピックを行ったもの
ESElectronic Sorted
エレクトロニック ソーテッド
機械式選別機と電子選別機を実施。
欠点豆11~40
MCMMachine Cleaned Mejorado
マシン クリーンド メホラド
機械式選別機を2回実施。
欠点豆41~70
MCMachine Cleaned
マシン クリーンド
機械式選別機を1回実施。
欠点豆71~100

ペルーコーヒーの等級分けは少し複雑で、選別方法によって最初に4つの等級に分けられます。

更に300gの豆に含まれる欠点豆の割合も加味され等級が定められます。

基本的に機械を使い選別していきます。選別機は機械式や電子式などを使っています。

その後ハンドピックを行い、スクリーンサイズ(20~14)によって品質も評価され、最高等級が決められます。

スクリーンサイズ評価
20品質が高い
19 
18 
17 
16 
15 
14品質が低い

トレーサビリティ

組合がしっかり組織化されています。

小規模農家の約25%が組合に属しているので、産地や農場まではっきりしている物が多くあります。

マチュピチュとラマの画像

気になる生産地域をチェック!

はっきりとした四季がなく、11月~4月までは夏にあたります。

基本的に熱帯ですが、標高の差や南北の差があるので地域ごとに大きな違いもあります。

主な生産情報と品種

コーヒー栽培には良い環境が揃い、標高の高さにも恵まれています。

カハマルカ県(北部)

標高:900~2050m

収穫期:3月~9月 品種:ブルボン、ティピカ、カトゥーラ、他

北部に位置し、赤道に近く気候と土壌にとても恵まれています。

組織化された組合によるコーヒー栽培、地元カフェもありコーヒー普及に力を入れています。

国内の約70%をこの北部で生産していて大部分が有機栽培です。


フニン県(中部)

標高:1200~2000m

収穫期:3月~9月 品種:ブルボン、ティピカ、カトゥーラ、他

国内総生産の約4分の1をフニン県が生産しています。

大半が有機栽培で上品な酸味としっかりとしたコクを感じるコーヒーが特徴です。

過去にゲリラ活動などで大きな被害を受けましたが、復活を遂げました。


クスコ県(南部)

標高:1200~1900m

収穫期:3月~9月 品種:ブルボン、ティピカ、カトゥーラ、他

世界遺産「マチュピチュ」の通り道で、主に観光がメインですがコーヒー栽培も行っています。

協同組合経由や豆を混合しての出荷方法が一般的なので、この地域のトレーサビリティを特定することは困難です。


同じ地域のコーヒー生産国

コーヒーは国によって様々な特徴があります。

近隣の国をまとめたので興味があれば読んでみて下さい。

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まとめ

ペルーコーヒーの解説は以上です。参考になったでしょうか?

世界には様々なコーヒーがあり、その産地独特の豆が多数あります。気になったら試してみて下さい。下記に生豆や味の特徴・おすすめ焙煎度・その他情報をまとめました。

印の題名をクリックすると同ページ内の見たい場所まで移動できます。

【ペルーコーヒー】特徴・おすすめ焙煎度・その他情報

味・生豆の特徴

酸味と雑味が少ない味わいが特徴です。

味のバランスが良い、万人受けするコーヒーです。


おすすめ焙煎度

苦みと甘さのバランスを楽しみたい 深煎り

様々な焙煎度と相性がいいので、焙煎の楽しみがあります。


豆の格付け(グレード)

ESHP ES MCM MC

機械の使用やハンドピックの有無、更にスクリーンサイズにより選別されます。


トレーサビリティ

組合の組織化がしっかりしているので、産地や農場まで遡れます。


注目の生産地域

カハマルカ県(北部) 大部分が有機栽培で、国内の約70%を生産しています。

クスコ県(南部) 上品な酸味、コクを感じるコーヒーが特徴です。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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