中国コーヒー 特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を解説
中国マーケットの中でもコーヒー産業は歴史が浅く、まだ課題も残りますが目が離せない産業の一つでもあります。
そんな中国コーヒーの特徴とおすすめ焙煎度、生産地域を詳しく解説していきます。
基本情報 | |
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国名 | 中華人民共和国(アジア) People’s Republic of China |
人口 | 14億3932万3774人(※1) |
面積 | 約960万平方キロメートル |
首都 | 北京 |
コーヒー生産量 | 220万袋 |
参考:(※1 United Nations World Population Prospects 2019より)
中国コーヒーの特徴 おすすめ焙煎度は?
淹れたときに感じる味や香り、生豆の特徴やおすすめの焙煎度などを解説します。
特徴
控えめな酸味で甘味があり、ソフトな口あたりが特徴です。
土や木の匂いを感じる産地もありますが、ナッツやカラメル、チョコレートの風味を感じられる地域もあります。
おすすめ焙煎度
控えめな酸味とナッツやシリアル系の風味を楽しみたい 中深煎り
雲南省以外の豆は基本的にロブスタ種なので木や土臭さが感じられます。コーヒー自体を楽しむのであれば雲南省で生産された豆を選んでください。
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伸びしろたっぷり 現在に至るまでの歴史を解説
人口14億人を超え、中国は消費国としてもコーヒー業界から注目されている国です。
中国コーヒーの歴史
中国コーヒーの始まりは1892年にベトナムから来たフランス人宣教師によって雲南省に伝えられました。
宣教師は持ち込んだコーヒーの種を朱苦拉村の協会のそばに植えました。しかし当時の雲南省はすでに紅茶の質、量ともに有名な産地だったため100年たってもコーヒー生産量は増えませんでした。
1988年に国際連合開発計画と世界銀行の共同事業で「ネスレ」が名乗りをあげ、そこから雲南のコーヒー産業に転機が訪れました。
その後しばらくは落ち着いた生産量を推移していましたが、2009年に「紅茶価格の下落」と「コーヒー価格の急上昇」が重なり飛躍な伸びを見せました。
中国のコーヒー産業は現在も成長し続け、毎年約15%ずつ生産量も増加しています。
中国豆の格付け(グレード)
等級 | 名称 | 基準 |
---|---|---|
— | — | — |
現在のところ決まった等級は存在しませんので、生産地で判断するしかありません。
トレーサビリティ
歴史も浅くあまり期待できませんが、良質なコーヒーが生産されてる可能性はあります。
気になる生産地域をチェック!
中国は広大な国土のため赤道地帯、熱帯、亜熱帯、暖温帯、温帯、寒温帯という六つの温度帯に分かれています。
主な生産情報と品種
広い国土を持つ中国ですがコーヒー生産となるとそれ程広くはありません。それでも一部地域では品質の良いコーヒーも採ることができています。
雲南
標高:900~1700m
収穫期:10月~1月 品種:カティモール、カトゥーラ、ブルボン
中国で初めてコーヒー栽培を始めた場所です。唯一高品質のコーヒーが収穫できる地域でもあります。
福建
収穫期:11月~4月 品種:ロブスタ
ウーロン茶やお茶の産地として有名な地域になります。コーヒー生産はまだ規模が小さく高品質なコーヒーはめったに採れません。
海南
収穫期:11月~4月 品種:ロブスタ
1908年にマレーシアから初めてコーヒーが持ち込まれたと言われています。ロブスタ種を栽培していて特に品質の評価はされていないようです。
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まとめ
中国コーヒーの解説は以上です。参考になったでしょうか?
世界には様々なコーヒーがあり、その産地独特の豆が多数あります。気になったら試してみて下さい。下記に生豆や味の特徴・おすすめ焙煎度・その他情報をまとめました。
控えめな酸味で甘味があり、ソフトな口あたりが特徴です。
サイズはやや小さめです。栽培された標高や生産者の手入れ、処理次第で味が左右されやすい豆です。※標高は1200m以上がベスト。
控えめな酸味とナッツやシリアル系の風味を楽しみたい 中深煎り
現在のところ決まった等級は存在しません。雲南であれば問題ありません。
歴史が浅いのであまり期待できません。雲南であれば問題ありません。
雲南 唯一高品質のコーヒーが収穫できる地域です。控えめな酸味でナッツやシリアル系の風味が楽しめます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。